人間ドックは船が由来!船の検査をするドックとは?

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2020/4/22更新

 今回は、船のドックについて書いていこうと思います。

 

 実は、人間ドックのドックは船が由来なんですよ!

人間に定期的な健康診断が必要なように船にも必要なのです。

ドックとは?

ドックとは、日本語で船渠(せんきょ)といい、船を点検したり修理したりするところです。

車の車検のように船にも定期的な修理や点検が義務付けられています。

検査をするためドックに行く必要があります。

 

ドックには、ドライドックフローティングドックなどがあります。

ただ単にドックというとドライドックを指すことが多いですね。

検査の間隔

外国航路に就航する商船の検査は、SOLAS条約で世界的な基準が決められています。

船が建造されると検査が行われ、これに合格すると5年間有効な「船舶検査証書」が発給されます。

その後以下のような検査が行われます。

定期検査

5年間の有効期間が終了するまえに検査を行います。

・中間検査

定期検査と定期検査の間に受ける検査で簡易な検査です。

・臨時検査

船を改造したり修理したりするときにする検査です。

修理する箇所によって場合が異なります。

ドックの流れ

今回はドライドックに入る手順をカンタンに見てみます。

ドックの準備

・数ヶ月前からドックオーダー(ドック工事の仕様書)を作成。

仕様書から会社が見積もりやドックのある造船所の選定などを行います。

・ドックで必要な交換部品や工具の注文・準備

・ドックの作業員でやる作業と乗組員でやる作業を把握しスケジュールを立てる。

・余裕があればドックでやる予定だった作業をできるだけ航海中に行いドックでの作業を減らす。

・ドック直前の準備作業を行う。例えば、タンカーなら荷役タンクの清浄やガスフリー作業が必要。

 

これらはほんの一部です。

準備に多くの時間をかけてドックに備えます。

ドック工事

ドックの準備ができたら次は入渠になります。

ドライドックの場合、船をある区画に移動させ、その区画のゲートを閉め、海水を排水します。

そして、船は位置を調整しながら盤木というものに支えられ船底があらわになります。

 

入渠が完了すると作業員がどんどん船に入っていき作業開始です。

数日間何百もの作業が行われます。

船の乗組員は、作業員に部品を渡したりと対応したり、作業員が変なことをしてないか監視しながら自分たちの作業を行います。

 

作業が終わるとドライドックから出ます。出渠です。

入渠と逆手順で海に船を浮かせていきます。

 

 

ドックでどんな作業をするのか?

ドックでは通常航海中にできない作業を中心に行います。

 

・汚くなった船の外板を掃除し、特別な防汚塗料で塗装。

・普段作業できない水中のプロペラ、舵、船外弁などの点検や修理。

・ドック以外での受験が難しい機器やタンクの検査や修理

(主機関連、ボイラー、発電機など)

・航海中に不具合があり補修が必要なものの修理

・新しく導入する機器や装置の据え付け。

などなどを行います。

これらも作業の一部です。

船のよって不具合箇所が違ったりするのでその時々で作業が変わってきます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

僕自身ドックの経験が1回だけなのでそこまで詳しくはないですが、わかっていただけたでしょうか。

ドックの感想としては、貴重な経験だったと共にすごく忙しかったです。

 

疑問や質問があればコメントお願いします。

ありがとうございました。