【船の種類】外航船員になるとどんな船に乗れるのか?

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写真 客船

2020/4/21更新

 

今回は、外航船員がどんな船に乗って仕事をするか紹介します。

8つの船の種類の概要と共にどんな航路で上陸を楽しめるのか書いてみようと思います。

では見ていきましょう。

船の種類

自動車運搬船(PCC)

文字通り自動車を運ぶ船です。

自動車が並ぶ光景は迫力満点です。

 

航路は最もおもしろくていい経験ができます!

ヨーロッパ南アメリカアジアなど全てにいけます。

基本的に都市部に着岸するので、上陸した場合すぐに市街地に行けることが多いです。

世界一周できる経験ってなかなかできませんよ!

 

ただし、忙しい時は全然休めません。

1日2港などはよくあって、仕事して、寝ずに上陸して遊んで、また仕事するなんてこともあります。

それが1週間続いたりするのでかなり大変です。

さらに最近はどんどん荷役時感も減って上陸できる機会も少なくなってきています。

それでも乗りたい人がたくさんいる船なので、どれだけ上陸が楽しいのか分かりますね! 

 

ドライバルク船

石炭や鉄鉱石、木材チップなどを運ぶのがドライバルク船です。

ドライバルク船は荷役に時間がかかり数日着岸しているなんてこともあります。

さらに、雨が降ると荷役が中断されることがあるので、余計時間がかかります。

つまり、上陸する時間が増えたり仕事に余裕ができるわけです。

 

航路は、運ぶものによりますが、ブラジルやチリなどの南米オーストラリアに行けます!

あまり都市部行くことはないですが時間はあるので上陸も楽しめると思います。

 

コンテナ船

世界に物資をコンテナに入れてそれを運ぶ船がコンテナ船です。

船が大きく、コンテナが積んである光景はかなりの迫力です。

 

航路は、自動車運搬船と同じく世界いろいろなところに行けます!

定期航路になっていることが多く、それぞれの船で行く街はほとんど決まっています。

 

コンテナ船も忙しい船です。

特に、三等機関士は冷凍コンテナの管理があり、アラームがなりっぱなしです。

中のものが溶けると損害ものなのですぐに修理する必要があります。

 

楽しいが忙しい船それがコンテナ船です。

 

原油タンカー

世界のエネルギー源である原油を運ぶのが原油タンカーです。

一隻で日本の石油の半日の消費量を運ぶことができます。

 

航路は正直かなりつまらないです。

原油は主に中東に取りにいくので、日本と中東をひたすら往復します。

中東では上陸ができず、日本でしか上陸できません。

上陸できても数時間だけです。

また、往復するのに40〜50日ほどかかるので、日本での上陸もなかなかありませんね。

 

LNG

液化天然ガスを運ぶ船がLNG船です。

天然ガスは火力発電所の燃料や都市ガスとして使われてますよね!

天然ガスー162℃の超低温で液化することにより体積が600分の1になり、気体より大量に運ぶことができます。

 

航路は中東やロシア、オーストラリアなどに行きますが、僻地なところが多いです。

しかし、若手だと上司によっては外国で上陸できることもあるので、まだいいかと思います。

 

LPGタンカー

ブタンやプロパンなどを液化して運ぶ船がLPGタンカーです。

LNG船と似ていますが、一番の違いは液化する温度です。

天然ガスー162℃に対しプロパンだとー42℃で液化が可能です。

よって求められる技術が変わってきて、LPGタンカーの方が容易です。

 

航路は、原油タンカーとあまり変わらず、中東と日本の往復が種になります。

 

ケミカルタンカー

メタノールベンゼントルエン・アルコール類などの液体化学製品を主に運ぶ船がケミカルタンカーです。

 ケミカルタンカーでは、前の貨物と次の貨物が混ざらないようにタンク内部のクリーニングを行います。

一方、原油タンカーではタンククリーニングはドック前だけでいいので労力がかなり違いますよね。

 

航路は主に中東ですが、中国、北米、ヨーロッパに行くこともあります。

 

客船

この間「ダイヤモンド・プリンセス」で話題になった船それが客船です。 

客船を持っている海運会社に行くと可能性は低いですが乗ることがあります。

もちろん乗組員としてですよ!

 

航路は海外の観光都市に行くわけですから、そりゃ楽しいですよね!

 

楽しい客船ですが、ひとつ問題があります。

それは荷物がしゃべる船だということです。

「客船が運んでいるもの」=「人」ですからどうしてもクレームが入ったりします。

その点さえ目をつむればとても楽しい船です。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

船と言ってもいろいろな船があることを知ってもらえたかと思います。

 

上陸に関してですが、航海士より機関士の方が上陸できます。

航海士の場合荷役があるので、なかなか上陸の時間が取れません。

機関士の場合、荷役中の整備が終わった後または荷役の当直の間に上陸できることもあります。

 

また、役職が上に上がるほど上陸はなかなかできないですね。

若手は上司が上陸行ってこいと言ってくれる人なら行けます。

ほとんどがおつかいになってしまいますが・・・。

 

質問や疑問点があればコメントお願いします。

ありがとうございました。